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大分県立美術館 開館5周年記念事業 びじゅチューン!✕OPAM なりきり美術館

OPAMにNHK Eテレ『びじゅチューン!』がやってきます!「見返り美人図」や「麗子微笑」「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」など、『びじゅチューン!』で歌になった美術作品の複製や映像を使った体験展示を行います。キーワードは「なりきり」。絵に登場する人物や絵を描いた人になりきって、びじゅつのなかで遊んでみよう! また、『びじゅチューン!』のコンテンツに関連した多くの美術作品も紹介します。

関連イベントの情報は、このページの下の方にあります。

なりきると、びじゅつがどんどん楽しくなる! そして、おおいたの芸術や文化をもっとみてみよう!
この度、大分県立美術館では、アーティストの井上涼さんが国内外の有名な美術作品をテーマに作詞・作曲・アニメ・歌のすべてを手がけたアニメーションNHK Eテレの人気番組「びじゅチューン!」とのコラボレーションによる企画展「びじゅチューン!× OPAM なりきり美術館」を開催します。
本展は、「びじゅチューン!」の発想の源となった作品や高精細の複製品、映像などを使った体験型のコンテンツのほか、大分の文化や芸術をより知ることができる機会となるよう、大分の熊野磨崖仏を題材にした「びじゅチューン!」作品「お互い擬態」に加え、富貴寺やケベス祭などの史跡や祭事、大分出身の田能村竹田や福田平八郎、髙山辰雄、宇治山哲平、生野祥雲斎などの作品を「びじゅチューン!」作品と関連付けてご覧いただきます。
日頃美術にあまり興味がない方や、美術はちょっととっつきにくそうと感じている方にも、気軽に足を運び、美術に触れていただくだけでなく、大分の芸術や文化、風土をより知る機会となり、さらには、大分県内各地へ足を運ぶきっかけになることを願い企画しました。多くのみなさまにご覧いただけますと幸いです。

主催 びじゅチューン!× OPAM なりきり美術館実行委員会、公益財団法人大分県芸術文化スポーツ振興財団・大分県立美術館、文化財活用センター、NHK 大分放送局
後援 大分県、大分県教育委員会、宇佐市、豊後高田市、国東市、臼杵市、豊後大野市、大分県芸術文化振興会議、大分合同新聞社、西日本新聞社、朝日新聞社大分総局、毎日新聞社、読売新聞社西部本社、エフエム大分、J:COM大分ケーブルテレコム、大分経済新聞
協力 東京国立博物館、大分県立歴史博物館、キヤノン、公益社団法人ツーリズムおおいた
助成 令和2年度地域ゆかりの文化資産を活用した展覧会支援事業

展示構成
1. びじゅチューン!「お互い擬態」×大分の史跡・祭事

切り立った岩壁に仏や菩薩を彫刻した磨崖仏。インドで発生し、奈良時代に日本に伝わりました。ここ大分県には、国宝の臼杵石仏や、国内最古にして最大級、高さ約8mの不動明王と、高さ約6.7mの大日如来が並ぶ熊野磨崖仏など、全国の約7割にあたる400体もの磨崖仏が、県内約90か所にあります。
びじゅチューン!「お互い擬態」は、その熊野磨崖仏を題材につくられた作品です。熊野磨崖仏は、豊後高田市田染の田原山(鋸山)山麓にある今熊野山胎蔵寺の脇から入り、鬼が一晩で積んだという険しい石段を登った先にあります。井上涼さんが熊野磨崖仏を見た時、仏様が岩に擬態しているみたいだなと思った印象が「お互い擬態」の作品につながりました。 このコーナーでは、熊野磨崖仏の原寸大ほどの大型のバナーのほか、井上涼さんが宇佐神宮や熊野磨崖仏、真木大堂を訪れて収録した紹介映像や解説パネル、大分県竹田市にある鳥の姿をした山の神の複製品などを展示し、大分の史跡や祭事などを紹介します。

びじゅチューン!「お互い擬態」 熊野磨崖仏 大分県豊後高田市 平安時代末期 宇佐神宮 大分県宇佐市 奈良時代
びじゅチューン!「お互い擬態」 熊野磨崖仏 大分県豊後高田市 平安時代末期 宇佐神宮 大分県宇佐市 奈良時代
2. びじゅチューン!「ザパーンドプーンLOVE」ד浪”と“波”の饗宴

北斎の人気シリーズ「冨嶽三十六景」の中でも「浮世絵と言えば、これ!」というくらい世界的に有名な作品が、大波を描いた《神奈川沖浪裏》です。ダイナミックな構図により、静と動が交錯する一瞬が圧巻の迫力で表現されています。
井上涼さんが、この風景版画の傑作を見た時、高く舞い上がる大波が、富士山に猛アピールして身をよじっている女性の姿に見えたといいます。それをもとにつくられたのが、びじゅチューン!「ザパーンドプーンLOVE」です。
このコーナーでは、北斎の復刻版画と、それを題材にした体感型のコンテンツを楽しんでいただきます。また、ここでは「波」というテーマに関連させ、大分で発展した竹工芸をあわせて展示しています。
大分では、明治時代に別府の竹細工が地場産業として興され、やがて大正時代には地域の代表的な工芸産業に発展しました。竹芸の分野で初の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された生野祥雲斎の代表作《竹華器 怒濤》や、門田篁玉《波濤》など、波をイメージした作品をご紹介します。

葛飾北斎 《冨嶽三十六景・神奈川沖浪裏》 (アダチ版画研究所による復刻) びじゅチューン!「ザパーンドプーンLOVE」 生野祥雲斎 《竹華器 怒濤》 (大分市美術館)
葛飾北斎 《冨嶽三十六景・神奈川沖浪裏》 (アダチ版画研究所による復刻) びじゅチューン!「ザパーンドプーンLOVE」 生野祥雲斎 《竹華器 怒濤》 (大分市美術館)
3. びじゅチューン!「松林ズ」×松林図屏風と豊後南画

桃山時代の絵師・長谷川等伯の《松林図屏風》は、等伯50歳代の代表作であると同時に、日本の水墨画における傑作のひとつ。
井上涼さんは、雪山をバックに霞で見え隠れする松を目にした時、コンサートステージに松の木たちが踊りながら登場してきたシーンに見えたそうです。その着想をもとにつくられたのが、びじゅチューン!「松林ズ」です。
このコーナーでは《松林図屏風》(高精細複製品)と、それを題材にした体感型のコンテンツを楽しんでいただきます。また、ここでは、日本の水墨画の系譜に連なる「豊後南画」をあわせて展示しています。
南画とは、中国の文人たちの詩文書画に学んだ日本の文人(知識人)たちが、山水や花卉などを精神性豊かに表現した絵画です。江戸中期より、京坂地方を中心に盛んとなり、大分では江戸後期、豊後岡藩(現・竹田市)の田能村竹田が活躍し、幕末・明治期以降も優れた南画家を多数輩出しました。一地方の文化現象としては広範で、内容的にも豊かな展開があることから、「豊後南画」という呼称が生まれました。その礎を築いた竹田の代表作《高客聴琴図屏風》や《稲川舟遊図》(3月21日(日)まで展示)などをご紹介します。

長谷川等伯 《松林図屏風》 (高精細複製品、東京国立博物館) Image:TNM Image Archives
長谷川等伯 《松林図屏風》 (高精細複製品、東京国立博物館) Image:TNM Image Archives
びじゅチューン!「松林ズ」 田能村竹田 《高客聴琴図屏風》 (大分県立美術館)
びじゅチューン!「松林ズ」 田能村竹田 《高客聴琴図屏風》 (大分県立美術館)
4. びじゅチューン!「通勤フロム山水長巻」×雪舟と豊後国

室町時代の画僧・雪舟は、日本水墨画の巨匠として知られます。応永元(1467)年、48歳の時に遣明船で中国・明へわたり、約2年間、雄大な山水風景や、本格的な中国画を学び、帰国後に周防(現・山口県)を拠点に多くの傑作を生み出しました。その雪舟の代表作が《国宝 山水長巻》です。四季の山水の変化を、長さ16mにも及ぶ長巻にドラマチックに描き出しています。
井上涼さんが、この長巻の端から端までをくまなく見ていたところ、ものすごく長い道のりで、険しい岩などもあることから、もし、ここを毎日通勤している人がいたら、大変だろうと思ったそうです。その着想をもとにつくられたのが、びじゅチューン!「通勤フロム山水長巻」です。
このコーナーでは、雪舟《国宝 山水長巻》(高精細複製品)の全貌を、井上涼さんのアニメーションの絵とあわせてご覧いただきます。
また、ここでは雪舟と大分の縁も紹介しています。雪舟は文明8(1476)年頃、57歳頃に豊後に滞在し、「天開図画楼」と名付けた画室を設けて作画活動を展開していました。雪舟が豊後で描いた《鎮田瀑図》(関東大震災で消失)は、当県豊後大野市の名勝「沈堕の滝」を描いたものです。本展では、江戸時代の御用絵師・狩野常信の忠実な模写《鎮田瀑図》や、当県中津市出身の洋画家・諫山麗吉の《沈堕之瀧》などをご紹介します。

雪舟 《山水長巻》 (高精細複製品、毛利博物館)[部分]
雪舟 《山水長巻》 (高精細複製品、毛利博物館)[部分]
びじゅチューン!「通勤フロム山水長巻」 狩野常信 《鎮田瀑図》 (京都国立博物館) 諫山麗吉 《沈堕之瀧》 (大分県立美術館)
びじゅチューン!「通勤フロム山水長巻」 狩野常信 《鎮田瀑図》 (京都国立博物館) 諫山麗吉 《沈堕之瀧》 (大分県立美術館)
5. びじゅチューン!「雨は愛すが人逃げる」×さまざまな“雨”と“水”の表情

江戸時代を代表する浮世絵師・歌川広重。その広重が、最晩年に手がけた風景版画の代表作が、全119図からなる「名所江戸百景」シリーズです。四季折々に見せる江戸の素顔を、風景画ではあまり用いない縦判に、大胆奇抜な構図で描き出しています。モネやゴッホといった印象派の巨匠たちが模写したことで世界的にも知られています。
シリーズ中の名場面として知られる《大はしあたけの夕立》。着物の裾をまくり上げ、傘を目深にかぶり、帰路を急ぐ橋の上の人々。雨を細い線で効果的にあらわし、霞む対岸をぼかしで表現するなど、にわかに降り出した夕立のさまが、情緒豊かに描かれています。
井上涼さんが、この風景版画の名作を見た時、今にもザーッという音が聞こえてきそうなほど、雨の表現が印象的で、やや高いところから逃げ惑う人々を見ている雨雲視点の絵ではないかと思ったそうです。その着想をもとにつくられたのが、びじゅチューン!「雨は愛すが人逃げる」です。
このコーナーでは、歌川広重《名所江戸百景 大はしあたけの夕立》の復刻版浮世絵とともに、本作の摺りの工程も紹介します。さらに、「雨」や「水」に関連させ、大分市出身の福田平八郎《水》や、髙山辰雄《雨》などの作品も展示します。

びじゅチューン!「雨は愛すが人逃げる」 歌川広重 《名所江戸百景 大はしあたけの夕立》 (アダチ版画研究所による復刻) 福田平八郎 《水》 (大分県立美術館)
びじゅチューン!「雨は愛すが人逃げる」 歌川広重 《名所江戸百景 大はしあたけの夕立》 (アダチ版画研究所による復刻) 福田平八郎 《水》 (大分県立美術館)
6. びじゅチューン!「見返りすぎてほぼドリル」×日本画の美人画の数々

江戸時代初期(17世紀後半)に活躍した浮世絵師で、「浮世絵の元祖」ともいわれる菱川師宣。房州保田(現・千葉県)に生まれ、活気ある新興都市・江戸において、版本の挿絵から、屏風や掛軸などの肉筆画まで、歌舞伎や遊里を中心とした当世風俗を題材に大衆の支持を得て、幅広い制作活動を展開しました。
《見返り美人図》は、そんな師宣の肉筆画の代表作として知られ、浮世絵草創期に生まれた美人画の傑作といえるでしょう。振り返ろうとする美人のたおやかな姿が、洗練された優美な描線と色彩で表現されています。
井上涼さんが、この菱川師宣《見返り美人図》を見た時、「見返り美人」といわれるほど、ちらちらと振り返っていたら、そのうちぐるぐる回り始めてしまうのではないかと思ったそうです。その着想をもとにつくられたのが、びじゅチューン!「見返りすぎてほぼドリル」です。
このコーナーでは、《見返り美人図》(高精細複製品)と、それをもとにした体感型コンテンツを楽しんでいただきます。また、ここでは、師宣と同じように、肉筆美人画を得意とした浮世絵師を紹介します。豊後臼杵(現・臼杵市)の生まれという説が有力な歌川派の開祖・歌川豊春や、豊後真玉(現・豊後高田市)に生まれ、幕末の京都で美人絵師として名を馳せた吉原真龍の美人画などをご紹介します。

菱川師宣《見返り美人図》(高精細複製品、東京国立博物館) Image:TNM Image Archives びじゅチューン!「見返りすぎてほぼドリル」 歌川豊春《観梅図》(大分県立美術館)
菱川師宣《見返り美人図》(高精細複製品、東京国立博物館) Image:TNM Image Archives びじゅチューン!「見返りすぎてほぼドリル」 歌川豊春《観梅図》(大分県立美術館)
7. びじゅチューン!「夢パフューマー麗子」ד麗子”と子どもシリーズ

愛娘をモデルにした一連の「麗子像」を制作し、大正期の画壇に異彩を放った岸田劉生。劉生は、北方ルネサンス絵画や中国の宋元画、近世初期の肉筆浮世絵など、西洋と東洋の古典美術を学びました。確かな写実の技法に加えて、対象の内面性や、美の普遍性を表現することを追求しました。
劉生は、70点以上の麗子像を描いたといわれています。今回展示している《麗子微笑》(重要文化財)は、満7歳の麗子をモデルとしたものです。レオナルド・ダ・ビンチの「モナ・リザ」にヒントを得たという本作は、神秘的な微笑をたたえる麗子が、深遠な美のうちに強い存在感をもって表現された代表作です。
井上涼さんが、この《麗子微笑》を見た時、何を見ているのだろうと思わせる、子どもらしからぬ、まるで職人のように自信に溢れた表情、右手に握られた青いみかん、マントにもみえる鮮やかな肩掛けなどから、人々を悪夢から救い出すヒーロー像ができあがったそうです。その着想をもとにつくられたのが、びじゅチューン!「夢パフューマー麗子」です。
このコーナーでは、岸田劉生《麗子微笑》と、それをもとにした体感型のコンテンツを楽しんでいただきます。また、ここでは「子ども」を題材にした作品に関連させ、大分市出身の日本画家・髙山辰雄《食べる》や、中津市出身の洋画家・糸園和三郎《小児像》などの作品を紹介します。

びじゅチューン!「夢パフューマー麗子」 岸田劉生 《麗子微笑》 (重要文化財) 東京国立博物館 Image:TNM Image Archives 髙山辰雄 《食べる》 (大分県立美術館)
びじゅチューン!「夢パフューマー麗子」 岸田劉生 《麗子微笑》 (重要文化財) 東京国立博物館 Image:TNM Image Archives 髙山辰雄 《食べる》 (大分県立美術館)
8. びじゅチューン!「風神雷神図屏風デート」+「夏秋草図屏風デート」×今昔“風神雷神”図

日本美術史上、あまりにも有名な《風神雷神図屏風》は、桃山〜江戸初期に俵屋宗達がオリジナルを描き、それを約100年後に尾形光琳が模写、さらに江戸後期、酒井抱一が光琳本を模写して継承された、いわば琳派を象徴するテーマです。
琳派は、直接的な師系や血縁ではなく、各々が先達に私淑するという形で、様式を継承してきました。オマージュの意味を込めて、私淑する光琳の風神雷神の裏面に描かれたのが、抱一の《夏秋草図屏風》です。「雷神図」の裏に、にわか雨にうたれた夏草を、「風神図」の裏に、野分(台風)に翻弄される秋草が描かれています。天の神に対して地の草花、明るい金地に対して秘めやかな銀地というように、抱一が得意とした俳句の対句のような趣向で描かれています。
井上涼さんが、宗達の《風神雷神図屏風》を見た時、待ち合わせ場所に駆けつけた風神と雷神が出会った瞬間のように思えたそうです。この着想をもとにつくられたのが、びじゅチューン!「風神雷神図屏風デート」です。また、風神と雷神の恋模様は、続編のびじゅチューン!「夏秋草図屏風デート」にも歌われています。
このコーナーでは、表裏の関係にある両屏風(高精細複製品)と、その世界観を体感できるコンテンツを楽しんでいただきます。また俵屋宗達《風神雷神図屏風》にインスピレーションを得て制作した大分県日田市出身の洋画家・宇治山哲平《弾む》などの作品をご紹介します。

尾形光琳 《風神雷神図屏風》 (高精細複製品、文化庁) Image:TNM Image Archives 酒井抱一 《夏秋草図屏風》 (高精細複製品、文化庁) Image:TNM Image Archives
尾形光琳 《風神雷神図屏風》 (高精細複製品、文化庁) Image:TNM Image Archives 酒井抱一 《夏秋草図屏風》 (高精細複製品、文化庁) Image:TNM Image Archives
びじゅチューン!「風神雷神図屏風デート」
びじゅチューン!「風神雷神図屏風デート」
宇治山哲平 《弾む》 (大分県立美術館)
宇治山哲平 《弾む》 (大分県立美術館)

「びじゅチューン!× OPAM なりきり美術館」15秒CM(開催中編)

「びじゅチューン!× OPAM なりきり美術館」30秒CM(開催中編)

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